図面環境で投影図を作成した時に、3次元モデルを作成した時に使用した寸法を表示することができます。
この寸法は「駆動寸法」と言います。駆動寸法は3次元モデルの修正に対して連動するだけでなく、図面環境でこの寸法の値を変更し、3次元モデルを変更することができます。
一方、投影図に後から寸法コマンドで寸法を追加することができます。
この寸法は、モデルの形状を変更することはできませんが、モデルの形状の変化に応じて値が変わります。このような寸法を「被駆動寸法」と言います。
でもこれらの寸法は見た目がまったく同じで、一目で両者を区別することはできません。
このようなとき、両者を色分け表示して区別することができます。
「寸法をハイライト」コマンドを使用します。
このコマンドを使用すると、駆動寸法と被駆動寸法を異なった色で表示します。
この時に表示する色は、ドキュメントのプロパティの寸法ページの「寸法をハイライトする色」で設定します。
なお、この表示は一時的なものなので、ビューを再描画すると元の表示に戻ります。
また、この色分け表示は2次元図面だけでなく、3次元モデルでも行うことができます。
※3次元ではプロファイルの寸法は色が変わりません。
ところで、この設定項目に「関連要素のない寸法」とあります。
関連要素のない寸法 とは何でしょうか?
例えば、被駆動寸法を追加した後で、
設計変更などで対象の形状が無くなった場合、無くなった形状を参照していた被駆動寸法は「関連要素のない寸法」になります。
また、単に線を書いて寸法を追加した場合も、
この寸法は線の変更に連動し、被駆動寸法 になります。
ここで線を削除します。
すると、この寸法は参照先が無くなった状態になります。このような寸法も「関連要素のない寸法」になります。
図面内でいろいろ編集していると、意図せずこのような寸法を作ってしまうかもしれません。
このコマンドでは、そのような寸法を検出することができるのです。
thinknews vol.818(2024年10月4日配信)
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